汚いゴミ屋敷が起こす問題・トラブルを紹介

ゴミ屋敷にならないために

早めに対策!ゴミ屋敷が引き起こす問題とは?ごみのトラブルを回避
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日本国内で深刻な問題になりつつあるのがゴミ屋敷です。ごみ屋敷問題が発生する原因はさまざまですが、自分自身のセルフネグレクトによって、今まで生活してきたマンションがゴミ屋敷化することも珍しくありません。

そこで今回は、ゴミ屋敷問題の原因と解決策を徹底的に解説します。そもそもゴミ屋敷ではどのような問題が生まれるのか、近所に与える影響についても合わせてチェックしていきましょう。

この記事は、次のような人におすすめの内容です。

  • ゴミ屋敷問題の原因が気になる人
  • ゴミ屋敷問題の解決策が知りたい人
  • ゴミ屋敷にならない方法を押さえたい人

なぜゴミ屋敷になるのか?住人の高齢化や個人の心理が原因

ゴミ屋敷になる原因はさまざまですが、住人の高齢化や個人の心理が影響することが多いです。

なぜ、住人の高齢化や個人の心理がゴミ屋敷問題を発生させるのか、それぞれの理由をチェックしていきましょう。

高齢化

住人の高齢化によって足腰が弱ったり、病気になって自分だけで上手く動けなくなると、ゴミを集積所まで運べなくなります。

こうなると、ゴミを自分で片付けられないため家の中にたまったままになってゴミ屋敷問題に発展します。

また、認知症になってゴミの分別ができなくなったり、ゴミを捨てる行為自体を忘れてしまったりして家がゴミ屋敷になって大きな問題に繋がることもあるのです。

近隣に自分の生活を支えてくれる家族や信頼できる人がいない場合に、高齢化によるゴミ屋敷問題が深刻化しやすい原因になるとされています。

個人の心理

配偶者や家族との別居や死別、仕事の退職などで住人がさみしさを感じたことが原因で、ゴミ屋敷が生まれることもあります。

心の状態が原因でゴミ屋敷になってしまう場合は、住人が心の空虚感をものの保持によって埋めようという考え方が根本的な問題です。

虚無感が原因でゴミ屋敷問題が発生する場合に家に貯め込まれるものの例としては、家族との思い出の品や社会で活躍していたときにもらった品などがあります。

その他にも、子供が幼少期に来ていた洋服や食器、仕事で使用していた身の回りのものをすべて残してできたゴミ屋敷もあります。

個人の心理が原因でゴミ屋敷問題が発生する場合は、発症の原因が特定されていないためこみ症が疑われるケースもあるのです。こうしたケースでは、ゴミ屋敷の周辺に住む住民に迷惑がかかるからと言って、誰かが一方的に片づけても根本的な問題解決にはなりません

なぜゴミを整理せずに貯め込んでしまうのかをゴミ屋敷に住む住人自身が考えなければ、いつまでもゴミ屋敷問題から抜け出せないのです。

ゴミ屋敷によって発生する問題やトラブル例

ゴミ屋敷が原因で発生する問題やトラブルの例は、次の通りです。

  • (ゴミ屋敷の住人の)健康被害を受ける
  • 悪臭が発生する
  • 害虫が発生する
  • 火災のリスク
  • 通行の邪魔になる
  • 景観が悪くなる

以上6点の問題・トラブルについて、内容を簡単に紹介していきます。

ゴミ屋敷の住人の健康被害

ゴミ屋敷の住人は、さまざまな健康被害を受ける危険性があります。例えば、粉じんによる呼吸器への悪影響やゴミから発生したダニやノミによる皮膚疾患などがあります。

他にも、ゴミ屋敷の中で決まった姿勢を維持したまま睡眠を取ったことで床ずれを引き起こすこともありますし、その傷口が化膿すると敗血病になって命を落とす可能性もあるのです。

悪臭が発生する

ごみを家の中に貯め込むと、ものが腐って悪臭が発生します。例えば、肉や魚のプラスチック容器や野菜の生ごみ、お弁当容器などを放置されていることが多いです。

近隣にきつい悪臭がするゴミ屋敷問題を抱えた家があれば、窓を空けることすらできない場合もあるほどです。

ゴミ屋敷問題を解決するために業者が立ち入って確認した事例の中には、トイレがゴミで詰まって使えなくなり、排泄物がゴミ屋敷に散乱していたこともあるようです。

また、犬や猫の糞尿がきちんと処理されずに放置されていた事例もみられます。非常にいたたまれませんが、ペットがゴミ屋敷の中に埋もれて、窒息死したまま遺体が腐ったり、白骨化したりした状態で発見されることもあるのです。

きちんと清掃されたゴミ集積所であっても、ごみの悪臭を感じた人も多いでしょう。まったく掃除されていないゴミ屋敷であれば、悪臭問題はより深刻になると誰しも想像できます。

害虫が発生する

ゴミ屋敷の中に生ごみが長期間放置されていると、ハエやゴキブリなどの害虫が発生します。

いくら駆除しても、害虫は恐ろしい勢いで繁殖していきます。ゴミ屋敷自体が害虫の巣窟になれば、害虫問題の解決は困難を極めることになるのです。

害虫はゴミ屋敷問題を抱える家だけでなく、近所に住む住民へも影響が広がる危険性が高いです。

また、害虫の発生がネズミなどの害獣の発生に繋がった事例もあるようです。

火災のリスク

家の中に貯まったごみに誤って火が付くと、ひどい火災に繋がるリスクがあります。ゴミ屋敷が勢いよく燃え上がるのはもちろん、マンションの隣の部屋や近隣の住宅に燃え広がる可能性もあるのです。

ゴミ屋敷問題はその家の住人や近隣にさまざまな影響を与えますが、場合によっては命を奪う原因になります

たくさんの人の人生に辛い影響を与えることが懸念されるため、ゴミ屋敷問題には迅速な対応が必要不可欠なのです。

通行の邪魔になる

ごみが大量に貯まって、ゴミ屋敷の中に収まり切らなくなると通路や道路に溢れ出るケースもあります。

近所の人の通行を妨げる原因になるのはもちろん、ゴミ屋敷からごみが雪崩れ出てくる可能性もあるのでとても危険です。

ゴミ屋敷のごみが原因で誰かが怪我をすれば、大きなトラブルに発展するため注意が必要です。

景観が悪くなる

ゴミ屋敷はもちろん、近隣にまでごみが溢れ出る状態は景観に大きな影響を与えるます。大量のごみがある状態は、見るだけでストレスになるという人も多いでしょう。

「悪い景観は目に入れなければいい」と考える人がいるかもしれません。しかし、景観の悪さは近隣の住民に思わぬ悪影響を与えることがあるのです

具体的には、近所に景観を悪化させるほどのゴミ屋敷があると、マイホームを売りに出したときになかなか買い手が見つからないことがあります。

ゴミ屋敷の深刻さによって発生する問題に違いはありますが、ゴミ屋敷の近隣の住民に何らかの悪影響を与えることが多いため注意が必要です。

条例や法律で対策が取られている自治体も

ゴミ屋敷はさまざまな問題を生むことが分かりました。ゴミ屋敷化が進むと、発生する問題の数が増えて深刻さが増すためできるだけ早めに対処することが大切です。

しかし、近隣に家族や頼れる人がおらず、自分だけでゴミ屋敷問題に対処できない人も多いです。こうした場合は、行政代執行で自治体がゴミ屋敷を片づけることもあります。

ゴミ屋敷問題を解決するために定められている各自治体の条例や関連する法律を簡単に紹介します。

具体例:足立区の条例

東京都足立区では、「足立区生活環境の保全に関する条例」が制定されています。

この条例によってゴミ屋敷の近隣住民に大きな影響を与える家があれば、行政の判断によって問題になっている住宅からごみを撤去させられます。

ちなみに、ごみの撤去にかかる費用は、最大100万円まで足立区が負担してくれる仕組みです。

足立区のようなゴミ屋敷問題を解決できる条例が制定されている自治体は、少なくありません。ゴミ屋敷に関する条例がなければ、法律上、家族ではない人が強制的にごみを処分することが難しいとされています。

したがって、ゴミ屋敷に関する条例がない地域は、近隣住民による自治体への問題提起が必要不可欠と言えるでしょう。

具体例:産廃物処理法

産廃物処理法とは日本国内を清潔に保つために、国によって施行された法律です。

具体的には、家庭や事業所に対してごみを適切な処理する義務を負わせ、処理業者による不法投棄を規制します。

ただし、清潔かどうかは主観的な判断になるので、個人の敷地内のごみの排出については産廃物処理法の管轄外になっています。

具体例:道路交通法

先にゴミ屋敷によって引き起こされる問題の例として、ごみによる通行の妨害を挙げました。この場合は、道路交通法で規制できる可能性があるとされています。

なぜなら、道路交通法代76条では、交通の妨害になるようなものを道路に置いてはいけないと定められてるからです。

したがって、ゴミ屋敷からごみが道路に溢れ出ている場合、自治体で法律の適用が認められれば道路交通法によって撤去できるのです。

とは言え、道路上のごみが回収されてもゴミ屋敷問題の根本的な解決にはなりません。

意外と多い家族・実家のゴミ屋敷化。防ぐ方法を紹介

自分が過ごした実家が知らない間にゴミ屋敷問題を抱えていることもあります。一度部屋がごみだらけになると、元の状態に戻すためには長い時間と費用がかかります。

したがって、ゴミ屋敷問題を抱える前にゴミ屋敷化をきちんと防ぐことが大切です。

ゴミ屋敷問題を抱えないための方法としては、次のようなものが挙げられます。

  • 定期的に部屋の片付けを手伝う
  • できるだけ早く家族と相談する
  • セルフネグレクトへの対処法を実践する

定期的に部屋の片付けを手伝う

実家を出てから一度も家に帰ったことがない人も多いかもしれませんが、定期的に帰省して部屋の片付けを手伝うことがゴミ屋敷問題の防止に有効です。

このとき、単にものを片づけるだけでなく、実家に住む家族が片付けやすいように整理方法を変えたり、必要なものと不要なものを一緒に分けたりするなどの工夫が大切になります。

定期的に家族と顔を合わせて一緒に片付けをしていれば、身体的な変化や心の病気に気付くきっかけにもなります。

できるだけ早く家族と相談する

一度ゴミ屋敷になると家族だけで解決できず、業者への清掃依頼が必要になることがあります。

深刻なゴミ屋敷問題に発展することを防止するために、部屋の片付けができていないことに気付いたら家族に相談することをおすすめします。

このとき、部屋の片付けをしていないことをストレートに注意すると状況が悪化する可能性があるため注意してください。

セルフネグレクトへの対処法を実践する

先に少し触れましたが、セルフネグレクトが原因でゴミ屋敷問題を抱える人も多いです。

セルフネグレクトの正確な原因は分かっていませんが、孤独感を感じると陥りやすい病気だとされています。

社会からの孤独感や疎外感を感じてセルフネグレクトになると、お風呂や食事、部屋の掃除などの日常的な生活を送れないようになるのです。

セルフネグレクトによって実家に住む家族がゴミ屋敷問題を抱えないようにするためにも、日ごろからコミュニケーションを取ることを意識するのが大切です。

自分がごみ問題を引き起こす前にとるべき対策

実家に住む家族だけでなく、自分の家がゴミ屋敷問題を抱える可能性も十分あります。自分がごみ問題を起こす前の対策としては、次のような方法があります。

  • 数年使用していないものは思い切って処分する
  • 定期的に部屋の整理方法を見直す
  • 部屋がきれいな人の家に遊びに行く
  • 自分に合った片付け方法を考えてみる
  • どうしても片づけられない場合は専門業者に依頼する

ごみ問題は住民の体調や性格、心理だけでなく、掃除をする時間が取れない場合も発生します。

自分の部屋を片づけられない状況が長引いている場合は、専門業者に整理整頓を依頼するのもひとつの方法です。

まとめ:問題を防ぐには早めに専門業者・自治体に相談を

自分だけでなく、家族や近所の人がゴミ屋敷問題を抱えることも少なくありません。想像以上にゴミ屋敷は身近なので、問題が大きくなる前に防止することが大切です。

個人でゴミ屋敷問題を根本的に解決するのは難しいので、できるだけ早めに専門業者や自治体に相談・依頼することをおすすめします。

ゴミ屋敷問題の専門業者や担当の自治体に依頼すれば、家電リサイクル方などの法律に則ってごみを処理してもらえるため安心です。

もしも、自分の身の回りでゴミ屋敷問題が発生している場合は、今回解説した内容を参考にして適切な行動を取ってください。

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