モノを片付けることができない、あるいはモノを捨てられない。その結果として待ち受けているのがゴミや不用品に囲まれたゴミ屋敷・汚部屋です。
『ゴミ屋敷から脱出したい!』本気でそう思っているのであれば、ゴミ屋敷から脱出する方法を考えましょう。
この記事では、ゴミ屋敷から脱出する手順とゴミ屋敷に戻らせない秘訣についてご紹介します。
ゴミ屋敷から脱出するための準備
ゴミ屋敷から脱出したい!そう思っているだけでは状況は何も変わりません。大切なのは、自らゴミ屋敷から脱出するために行動を起こすこと。
ただ、やみくもに何かをしたのでは少し部屋を片付けただけで疲れてしまったり、『また続きは今度にしよう』と脱出することを先送りにして、結局ゴミ屋敷のままとなってしまいます。
ゴミ屋敷にも程度があります。プロの手を借りなければ成し遂げられない場合もありますが、自分の力で片付けられる場合もあります。
そこでまずは、ゴミ屋敷を脱出すべく自力でゴミ屋敷を片付けるための手順について見てみましょう。
人員を確保する
自力でゴミ屋敷を脱出するために片付けようと思っても、自分一人の力では限界があります。
大掃除レベルでも大変なのですから、ゴミ屋敷になると大量の処分品が出ますし、大きく重いものを部屋の外に動かさなければいけないこともあるでしょう。
そのため、ゴミ屋敷を自力で片付けようと思うのであれば、自分一人で終わらせようとせず家族や友人、知人など最低でも3人以上に声をかけておきましょう。
また、その際1日だけでなく数日間のスケジュールも押さえておく必要があります。
焦って一気に終わらせようとすると、かえって家の中がごった返していまい、結局ゴミ屋敷に戻ってしまうので部屋ごとに分けて少しずつ実行しましょう。
ゴミ回収日や処理センターを確認しておく
片づけをしても、ゴミをいつまでも部屋の中に置いていたのでは、スッキリしませんし、ゴミを処分してはじめてゴミ屋敷から脱出できたと言えます。
片づけを始める前に、ゴミ回収日と処理センターを確認しておきましょう。
ゴミ回収日にゴミを出すことができれば無料で処分することができますし、手間もかかりませんが、処分の日時が先だったり、あまりに大量で近隣の方の迷惑になることもあるので要注意!
また、回収してもらえない大型ゴミや家電がある場合にはまとめて処理センターに持ち込むという方法があります。
自治体のゴミ処理センターであれば、基本的に品目に関わらずまとめて処分を依頼することができます。費用も数百円~数千円と手頃です。
ただし、大型家電など一部に関しては処分の対象とならないこともあるので、その場合には別途不用品回収業者に依頼するか、あるいはリサイクルショップに持ち込むなどの方法を検討しましょう。
必要なものを揃えておく
ゴミ屋敷を片付けるためには丸腰はNG!いざ掃除が始まってから『あれがない』、『これもない』とないものだらけだと、いちいちその度に買い出しに行き作業がストップしてしまいます。
ゴミ屋敷を脱出するための片づけはテンポよく行うことが重要です。実際に片づけを始める前に必要なものを揃えておきましょう。
ゴミ屋敷の片づけに必要なものがこちらです。
- マスク…埃やカビなどが舞うため人数分必要
- 軍手…割れ物や汚れ物が多数あるため、人数分必要
- エプロン…衣類が汚れるため、人数分必要
- スリッパ(できれば汚れても良い運動靴)…部屋内でも、埃やカビ、ゴミなどで汚れているため
- 100枚以上のゴミ袋…自治体指定のゴミ袋があれば指定のものを。ない場合には、できるだけ強いものを。
- 新聞紙…ガラスや包丁など危険なものを包むため
- ガムテープ…危険なものを包んで巻き付けるため
- スズランテープ…本や新聞など束ねるため
- 殺虫剤…ゴミが散乱した部屋の中にはゴキブリはじめとする虫の住処となっている
- 蚊取り線香…掃除中は窓を開放するため、夏場は蚊対策が必須
- 掃除用品…片付け後に部屋の掃除をするため、ぞうきんやバケツ、モップ、洗剤などが必須
- ゴミや不用品を大量に積むことができる車両…大量の不用品やゴミを処分するために必要(難しい場合には、処分だけ業者やに依頼することも可能。
自力で掃除!ゴミ屋敷を片付けるための手順
続いては、実際にゴミ屋敷を片付けるための手順をみてみましょう。
害虫の駆除
ゴミ屋敷は、長期間掃除がされておらず、場合によっては生ごみや水分が部屋にある状態なので、ゴキブリやコバエにとっては最高の住処です。
掃除を始めてゴキブリを発見したり、部屋の中をハエが飛び回っているようでは集中して作業をすることができません。
ゴミ屋敷から脱出するためにまずは、害虫駆除をしましょう。
片付けは入り口付近から始める
掃除は、部屋の入り口付近から始めるのが基本です。
ゴミの品目ごとに分けながら処分を進めていき、とにかく目のまえにあるゴミの量を減らしていきましょう。
部屋全体を一度に片付けようとするとなかなか終わらず途方に暮れてしまういます。ゴミ屋敷からの脱出には時間と労力が必要!メートル四方のゴミを片付けようと考えるのがポイントです。
仕分け作業
片づけをしていて、処分しようか残そうか迷ったものは、まとめておいて後から仕分け作業を行いましょう。
コツは「捨てる」・「残す」・「保留」の3つの分けていくこと。
基本的には保留には物を入れず、どうしても決められない場合のみ入れて置きましょう。
保留の箱に入れたものは、一定期間保管し、その後も目にしない、価値をあまり感じないのであれば処分するように決めておくと良いです。
ゴミを搬出して清掃
ゴミや不用品を全て部屋から出したら、最後に部屋の清掃作業です。キレイになってはじめてゴミ屋敷からの脱出成功です。
掃除機やホウキで埃やチリなどを除去した後、モップやぞうきんで各部屋の床をキレイに拭いていきます。
せっかくの機会ですから、通常よりも細かな点まで丁寧に行いましょう。
生ごみが放置されていて、生ごみから出た浸出液が床に漏れている場合には、臭いや害虫の原因となります。
より強力な洗剤を用いて徹底的にふき取りましょう。
急いでなんとかしたい場合には業者に相談もおすすめ
ゴミ屋敷を少しでも早く片付けたい、あるいは片付けて早くゴミ屋敷から脱出したいけれど手伝ってくれる人が見つからない…。そういった場合には、業者に依頼する方法もあります。
業者に依頼する場合、民間と自治体サービスの2パターンあります。
民間の業者
最も手軽で、早急にゴミ屋敷を脱出できるのが、民間の業者を利用する方法です。
清掃業者や、不用品回収業者の中には、ゴミ屋敷の片づけから不用品やゴミの処分に至るまでゴミ屋敷の片づけを一連で行ってくれる業者もあります。
そういった業者を利用すると、自分で片付けに要する人員や用品を準備する必要もありません。作業自体がとても速いので、スムーズにゴミ屋敷を片付けて脱出することができます。
ちなみに、業者に依頼するゴミ屋敷レベルの目安はこちらです。
- 部屋数が3LDK以上、全ての部屋がゴミで埋まっている
- 家の中だけでなく、駐車場や庭にもゴミがある
- 住むことができない
業者に依頼することで、短時間で徹底的にゴミ屋敷の片づけをしてもらえますが、デメリットは高額料金が発生すること。
ゴミの量や部屋数によっても異なりますがワンルームであれば3~4万円程度、自宅全体であれば数十万~かかってしまうこともあります。
依頼前に見積もりを取って料金を確認するようにしましょう。
自治体に依頼する
近年ゴミ屋敷の増加に伴い、相談窓口を設けている自治体が増えています。
住んでいる地域の自治体HPを確認するか、あるいは電話などで問い合わせをしてみましょう。
ただし、民間の業者とは異なり、具体的な対処法は各自治体によって異なります。
また、対応に時間がかかる場合もあるので、早急にゴミ屋敷を片付けたい、脱出したいという方は民間に依頼する方法をおすすめします。
片付けたあとに部屋をきれいに保ち続けるには?
意を決してゴミ屋敷からの脱出を成功させたのであれば、二度と元のゴミ屋敷に戻ることのないよう意識しながら生活していきましょう。
せっかく片付けてゴミ屋敷を脱出しても、気を抜いていると時間の経過とともにまた元のゴミ屋敷へと戻ってしまう可能性もあります。
元に戻さないという強い意志を持って、ゴミ屋敷からの脱出を成功させた片付いた部屋を維持すべく工夫していくコツをご紹介します。
モノの場所と量を決める
モノが増えてしまうのは、行き場がないからです。まずはそれぞれのモノが帰る場所を決めましょう。
収納場所に置くものと量をあらかじめ決めておけば、常に同じ場所に同じモノが収納されます。
床やテーブルのにとりあえず置いておくのはやめましょう。また、安い、いずれ使うから買っておく、というのはモノが増える原因となります。
収納場所に収納できるだけの量をキープしていれば、オーバーすることもありません。
出したらしまう習慣をつける
モノを出して使ったら、必ず元の場所に戻す習慣をつけましょう。モノの帰る場所が決まっていれば、あとは帰る場所にしまうだけです。
常に習慣つけていれば、しまうことを面倒に感じることもありません。
定期的に不用品チェックをする
大がかりな片づけをしてゴミ屋敷を脱出できても、それまでと同じ暮らしをしていたのでは結局元の部屋に戻ってしまいます。
なるべく買わないように意識していたつもりでも、気づくと収納場所がパンパンになって物が増えている…ということもあります。
定期的に不用品がないかチェックし、本当に必要な物かどうかを確認して手放す習慣をつけましょう。
まとめ:場合によっては業者を利用してゴミ屋敷から脱出
ゴミ屋敷から脱出するために、自身で部屋を片付ける準備や手順に加え、外部に依頼する方法をご紹介しました。
ゴミ屋敷にするのは簡単ですが、ゴミ屋敷とかしてしまった自宅や部屋を元通りにするのは決して簡単ではありません。
自分で片付けができないレベルにまでなってしまっているのであれば、業者に依頼するしかない場合もあります。
意を決してゴミ屋敷からの脱出を成功させたのであれば、二度と元のゴミ屋敷、汚部屋に戻ることのないよう意識しながら生活していきましょう。